34年の歴史に幕 ギター文化館が8月31日で閉館 石岡市
2026.08.25
茨城県石岡市の「ギター文化館」が34年の歴史に幕を下ろします。8月31日の閉館が公式サイトで発表されました。
同館は1992年11月、フラメンコギタリスト・マヌエル・カーノが収集した貴重なスペインギター銘器18本を展示する「世界初のギター博物館」として開館。筑波山を見晴らす小高い丘の上に位置し、ギターの生音を生かすため特別設計されたドーム型ホールが特徴でした。国内外のギター愛好家や演奏者が訪れ、コンサートやコンクール、音楽教室の場として利用されてきました。
経営悪化で収益確保に奔走
開館以来、運営費は母体の東京労音に依存してきました。しかし新型コロナウイルスの影響で来館者が大幅に減少し、経営が悪化。2022年4月には初めてクラウドファンディングを実施し、目標を上回る支援を集めました。
その後も経営継続に向け、ギターの定額利用モデルの試行、中古ギターの委託販売、フリーマーケットの開催など、新たな収益確保策を模索してきました。2025年4月には運営が東京労音から一般社団法人ギター国際文化会館に移管され、池田由利子館長が引き続き運営に当たっていました。
最後のイベント中止、ギター界から悲しみの声
閉館を前に、8月29日の個人見学と30日の第115回フリーコンサートは中止となりました。毎年9月下旬に全国から愛好家が集うシニアコンクールも中止が決定しています。
ギター界からは惜しむ声が上がっています。茨城県守谷市在住のギタリスト・宇高靖人さんは「本当にギター界にとって大きな痛手」と話しており、日本のギター音楽を支える重要な拠点が失われることへの懸念が広がっています。